今回は、つみたてNISAについて簡単にご紹介したいと思います。毎月一定額のお金を拠出できる方におすすめです。
つみたてNISAとは?
金融庁のホームページによると、つみたてNISAとは「少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度」ということだそうです。
これだけだと何のことやらよく分からないかもしれません。とても簡単に言うと
「毎月少しずつ投資にお金を出しましょう。利益に課税はしませんよ」
という感じです。ただし、限度額が決められており、年間40万円までです。


投資初心者にも優しい、つみたてNISAの制度とはどんなものでしょうか。
つみたてNISAの制度の特徴
- 商品が長期の積立・分散投資に適した投資信託に限定されてる
- 毎月決めた金額分だけ自動的に購入してくれる
- 少額から始められる
- 利益に税金がかからない
ひとつずつ見ていきましょう。
商品が長期の積立・分散投資に適した投資信託に限定されている
つみたてNISAの対象商品は、金融庁が投資初心者向けに、長期の積立・分散投資に適したものに限っているのです。通常、投資の商品は、それが初心者向けか上級者向けかの判断はされません。買いたい人本人の責任で対象商品のリスクを精査する必要がありますが、それが必要ありません。
ココがポイント
つみたてNISAの商品は、投資初心者向けである
毎月決めた金額分だけ自動的に購入してくれる
これはつみたてNISAの、つみたて部分の特徴です。購入対象の商品を選ぶ時に、同時に毎月の購入日と購入金額を設定します。これにより、いつ、どの商品を、いくら分購入するか、という事を考えなくて良くなります。


商品を購入する時に、購入に当てるお金の額が決まっているので、商品の価格が安くなればより多く購入でき、高くなれば少なく購入することになります。これにより、長期で見た時の平均の購入金額を下げることが期待できます。これをドルコスト平均法といいます。
通常の投資商品であれば、常に商品の価格動向を把握しておかねばならず、購入したい商品が安いと感じる価格になったら予算に合わせて購入する、ということをしなければなりません。しかしつみたてNISAでは、それをする必要がありません。(勿論、最初に商品を選ぶ時に価格動向を見ておいて今後価格が上昇していくものを選んだほうがいいですが。)これは初心者には強い味方だと思いませんか。
ココがポイント
商品の価格や購入時期をあまり意識してをしなくてもよい
少額から始められる
投資というと、巨額なお金を投入しなければならないようなイメージはないでしょうか。私が以前抱いていたイメージでは、巨額のお金で大量の株を売買して儲けるようなものでした。
しかし実態はそんなことはなく、つみたてNISAの場合もごく少ない額から投資を始められます。金融機関によりますが、毎月の金額が1,000円のところもあります。また、年間合計40万円までという制限もあるので、そもそも巨額を投入することができないのです。投入する金額が多ければ、それだけ損失が大きくなる可能性もあります。上限が設けられているという事は、その損失の上限が設けられているとも考えられるので、投資初心者向きと言えます。
ココがポイント
少額から始められ、かつ上限が設けられていて投資初心者向き
利益に税金がかからない


収入を得た時にかかる税金としてパッと思い付くのは所得税ではないかと思います。年末調整で源泉徴収票に記載されていますね。ここで言う税金も所得税ですが、税率が別途設定されていて約20%です。
これは具体的に言うと、例えば運用がうまくいって100万円の利益が出た状態で商品を売却したとします。その場合、20%に当たる20万円は税金として引かれ、手元に残るのは80万円になってしまいます。これが、つみたてNISAの場合、100万円丸々自分のものとなるのです。これは大きな違いではありませんか。
ちょい得ポイント
利益にかけられるはずの20%の税金がかからない
ということで、つみたてNISAの良い点を並べてきました。多少なりともつみたてNISAの理解の手助けになっていれば幸いです。
なかには、すぐにでも始めたいとお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっと待ってくださいね。始めるには、いくつか知っておくべきことがあります。
知っておくべきこと
- 元本保証はない
- 売却益を他の商品の追加購入に当てることはできない
- つみたてNISAの対象となる商品は限られている
こちらもひとつずつ見ていきましょう。
元本保証はない
つみたてNISAはあくまでも投資です。預金ではないので、拠出したお金が減ってしまうこともあります。始める場合は、この点をご認識ください。
売却益を他の商品の追加購入に当てることはできない
これは、つみたてNISAを始めた後の話になりますが、ある商品を購入したあとでその商品を売却したくなった場合、売却することは可能です。しかし、その売却で得たお金を別な商品の購入に当てることはできません。
つみたてNISAの対象商品は限られている
つみたてNISAの制度としてもご説明しましたが、つみたてNISAの商品は限定されているため、自分が購入したい商品がつみたてNISAの対象であるとは限りません。始める前に、どのような商品を購入したいか、どのような商品があるかを確認しておくことをおすすめします。